iStockで挫折する原因 その1
(NexyzBB版ブログ 2月17日から転載)
かつて自分も通った道。イラストをアップロードしてもなかなか審査が通らず、「もう、いっか…」という心境になる原因の一つ。
多分、挫折していくコントリビューターさん達の中にも何人かいると思います。下描き(ラフスケッチ)を描かずに直接イラレで作品を制作しアップして、審査から来る下描き出せと言ってくる却下メール。下描き(ラフスケッチ)をアップしても疑われて採用されない却下メール。私も最初の頃そのメールをもらい何度か挫折しかけました。
わかった事はアイコンのようにすごくシンプルな作品は下描きが無くとも採用され、(語弊がありますが)下手な作品ほど審査が通りやすいです。つまりプロ並みに上手い作品は下描き(ラフスケッチ)があっても「既存のイラストをパクったかトレスしたんじゃないか?」と疑われます。
では、私はどうしているかというと。フォトグラファーの場合、モデルリリースを上げるところで我々イラストレーターは下描き(ラフスケッチ)をアップします。よくやってしまいがちなのは描いたラフをjpgにして、そのまんまアップする方。私はそれを一手間かけます。
一手間と言いましたが一手間どころか作品一つ作るぐらいの手間をかける場合もあります。それが今日のブログの頭にある画像です。
これの内容ですが、ほぼ全てイラレ上で作っているのでもちろん下描きはありません。なので最早パーツの説明に終始しています。(ちなみに完成予想図は頭の中にあります)
まず左上の望遠鏡と月の画像で不思議に思われた方もいらっしゃると思いますがイラストにある半月のパーツは自分で天体観測して撮影したものです。審査ではトレスしたものにも描いた本人の著作権を要求してきます(なのでこのためだけにカメラと望遠鏡を新調しました)。つまり左上は機材の説明と撮影した月の画像になります。
左下のカボチャは出来上がるまでの制作過程。中央上はカボチャの顔パーツ。中央下の建物は緑で囲った枠内のパーツで作成したことを説明。樹木関係もイラレで参考画像なしでいきなり作成してます。実は樹木の枝をブラシにした説明もあるはずでしたがこの時は入れ忘れたようです(審査に通ったのが奇跡)。あと顔パーツと樹木のザラザラテクスチャは書道用の半紙に墨汁と筆で書いたものをスキャンしてトレスしたものです。こういうテクスチャも審査が著作権を気にするものなので忘れずに。残りの墓石やコウモリや草などはシンプルなものなので並べて「イラレで直接描いた」と説明してます。
説明は必ず英語であること。下描きがあればそれを入れて自分が描いたこととそれをスキャンしたこと。画像からトレスであれば自分が撮影したこと。テクスチャであればそれの制作過程、私はよくフォトショでテクスチャを作るのでその方法を英文で書き連ねます。
ここまでやるとさすがに審査は一発で通ります。「やりすぎなんじゃね?」と思われる方もいらっしゃると思いますが審査員でたまに堅い人がいるのでそんな人でも納得させるために「説明書」を作成してます。
(正直言うと、この説明書を作っている時間が嫌いです。この時間を次の作品作りに注力したいです…)